海外コミュニティのHacker Newsから「日本の鉄道はなぜこんなに優秀なのか」という投稿を翻訳してお届けします。
翻訳元
日本の鉄道はなぜこんなに優秀なのか
(投稿主)
※投稿主は、海外メディア「Works in Progress」の記事「日本の鉄道はなぜこんなに優秀なのか」を紹介。記事の内容は以下のとおり。
日本の鉄道が世界一なのは、文化のおかげではなく政策のおかげだ。文化をまねるには何世紀もかかるが、良い政策なら一つの政府でもまねできる。
日本では、人の移動距離のうち28%を鉄道が担っている。フランスは10%、ドイツは6.4%、アメリカはわずか0.25%だ。JR東日本1社だけで、イギリスの鉄道全体の4倍の乗客を運び、欧米の鉄道よりはるかに少ない補助金で大きな営業利益を上げている。
日本人が電車に乗るのは、車が嫌いだからではない。鉄道が優れているから乗るのだ。
路線の多くは民間企業が運営している。東急や阪急のような私鉄は、沿線に住宅や百貨店、病院などを持ち、駅が生み出す価値を自社の収益にしている。
用途地域の規制がゆるやかで、都市部の土地の約30%は、地権者などの3分の2の同意で区画を整理し直せる「土地区画整理」によって再開発されてきた。東急田園都市線はその代表例だ。
また日本では、許可なく公道に駐車することは違法で、車を買うには駐車場の確保を証明しなければならない。都心の駐車スペースは1ヘクタールあたり23台で、ロサンゼルスの263台とは大違いだ。
国鉄は1980年代初めには200路線のうち黒字はわずか7路線という状態だったが、中曽根首相のもとで分割民営化され、生産性が大きく向上した。
日本は、民間の鉄道会社が線路から駅、沿線開発までを一体で手がけ、土地利用の規制もゆるやかだった19世紀型の仕組みを守り続けてきた。一方、欧米の鉄道は、規制強化や価格統制、国有化、ばらばらな民営化によって衰えていった。
・海外の反応(アメリカ)
日本の鉄道が大好きなんだ。今はもう引退したから日本に行くこともなくなったけど、昔はアメリカに帰ってきてLIRR(ロングアイランド鉄道)に乗るたびに、いつも泣いてたよ。
一番すごいのは、時間の正確さと、停車位置の正確さだね。
ホームには、ドアが開く位置がぴったりわかる目印がついてるんだ(ちょっとしたコツ:ドアが開くときは、ドアの真正面に立たないこと)。
聞いた話だと、これはロボットじゃなくて人間の運転士の腕によるものなんだって。日本の運転士の訓練はかなり厳しいらしいよ。
・海外の反応(ヨーロッパ)
>>日本の鉄道が大好きなんだ。
ヨーロッパに住んでる身としては、そんな鉄道網は夢のまた夢だよ。
目的地に行くのに3桁もする切符を6枚も別々に買わなきゃいけなくて、しかも結局車より遅いとなると、なんで電車にしようとしたんだろうって思っちゃう。
・海外の反応
>>日本の運転士の訓練はかなり厳しいらしいよ。
『電車でGO!』シリーズをやれば、日本の電車を運転する感覚を少し味わえるよ。
iOSなら『Hmmsim 2』もあって、こっちのほうが手に入れやすいし動かしやすいかもね。
・海外の反応
>>一番すごいのは、時間の正確さと、停車位置の正確さだね。
停車位置の正確さについては、そこまで珍しいことなのかなと思う。
多くの鉄道では、ほとんどの駅のホームが、一番長い編成の列車がぎりぎり収まる長さしかないんだ。
たとえばアイルランドの通勤路線の駅の多くは、そこに停まる一番長い通勤列車が収まる長さしかない(たいていは、その列車に合わせてホームを延長したから)。だから、かなり正確に停まらないと、ホームのないところでドアが開くことになる。
(自分が乗ってる列車がときどき手前で止まって、ホームにぴったり合わせるためにゆっくり前進することがあるんだけど、そのせいで残念ながら遅れが出るんだよね)
・海外の反応
>>自分が乗ってる列車がときどき手前で止まって、ホームにぴったり合わせるためにゆっくり前進することがあるんだけど
日本でそんなことしたら、運転士はクビになるよ。
・海外の反応
日本の電車が時間どおりに走るのは、線路や信号のおかげじゃない。
遅れが出ると、駅員や車掌や運転士が謝らなきゃいけない量が、指数関数的に増えていくからなんだ。
JRのダイヤ作りは、実質的には「お詫びインフレ抑制政策」なんだよ。
・海外の反応(東京在住)
東京に住んでるよ。ここの鉄道網は密度がすごすぎて、自分みたいな地元民でも乗り換えで迷うことがあるくらい。
あまり話題にならないけど、東京では車を持つコストが大きな要因になってると思う。
月極駐車場だけで、ワンルームの家賃と同じくらいかかることもある。都心だと、1日の駐車料金が200ドル近くになることもあるんだ。
国がこれだけ小さくて土地も高いと、たいていの人にとっては電車のほうが理にかなってる。鉄道網は、何よりも必要に迫られて発達したんじゃないかな。
・海外の反応
>>月極駐車場だけで、ワンルームの家賃と同じくらいかかることもある。
それは理にかなってるね。車を1台停めるのには、実際ワンルームと同じくらいの広さが必要なんだから。
・海外の反応(オーストラリア)
日本みたいな国は、国民のための政策を作ってるように見える。
他の国の政策は、政治家や企業や金持ちのためのもので、国民のためになるのはひょっとしたら最後の最後なんだよね。
人口500万人のここメルボルンでは、何十年も前から政治の話題になってるのに、空港から市内への電車がいまだにないんだ。
なぜかって?空港の運営会社が駐車場でとんでもない利益を上げてるから。何が一番大事にされてるのか、周りを見れば一目瞭然だよ。
・海外の反応(ニュージーランド)
日本では、公共交通のプロジェクトは社会にとってプラスになるっていう合意が、党派を超えてあるんだ。
完成まで10年以上かかるような事業では、それが大事なんだよね。たとえば中央リニア新幹線のプロジェクトは、今まだ小学校にも上がってない自分の子どもが、大人になる頃にやっと完成する。
自分はニュージーランド出身なんだけど、お金と人口がそれを支えられるくらいあったら、自分たちの国では何ができるだろうって、よく考えるよ。
でもそのたびに思い出すんだ。2大政党のうち片方が、政権を取るたびに毎回必ず、進行中の公共交通関連の事業を中止するか縮小するから、何も進まないってことを。
・海外の反応
南の九州に行ったことがあるよ。
日本の鉄道は確かにすごいんだけど、指摘しておくべきなのは、地方では各地で支線が廃止されていて、住民が孤立したり、町がさびれたりしてることが多いってこと。
インフラも、多くの場所で古くなってる。
日本を批判してるわけじゃなくて、多くの人が都市に移り住んで、国全体の人口も減ってるっていう現実に直面してるだけなんだと思う。
日本はそれに、すごく見事に対応してるよ。
・海外の反応
日本のインフラは世界でもトップクラスだよ。
人口構成が変わって高齢化が進む中で、それを維持できるかどうかは興味深いところだね。
・海外の反応
日本は車のインフラもすごいんだよ!
前回、山間部に住む家族に会いに行ったとき、トンネルやループ橋の数とクオリティにかなり感心した。
高速道路も同じように民営化されてて、電車の運賃みたいに通行料を取ることで、政府の補助金に頼らずに済むようになってるんだ。
・海外の反応
(記事より)「日本の自由な土地利用規制のおかげで、鉄道沿線に新しい住宅地を簡単に作れて、通勤客は都心に簡単にアクセスできる。また、都心の高密度化も可能になり、通勤客が行きたいと思える場所が増える」
これがこの記事で一番大事な段落だね。
日本の用途地域の制度がどれだけ巧みで、それが日本社会に、ここ西洋では夢見ることしかできないような恩恵をもたらしてきたかは、いくら強調してもしきれないよ。
・海外の反応
>>日本の用途地域の制度がどれだけ巧みで
その制度については少し知ってる程度だから、純粋な疑問として聞くんだけど、本当に巧みなの?それとも単に規制がゆるいだけ?
自分の先入観では、もっとシンプルで正しい言い方はこうだと思う。「規制のゆるい用途地域制度が社会にもたらす恩恵は、いくら強調してもしきれない」
・海外の反応
>>本当に巧みなの?それとも単に規制がゆるいだけ?
たしか日本の用途地域制度では、どの住宅地域でも小さなお店を出せるんだよ(広さの上限はあるけど)。
つまり、パンや牛乳を切らしても、車で買いに行かなくていいってこと。
個人的には、それがこの制度の一番賢いところだと思う。
・海外の反応
>>日本の用途地域の制度がどれだけ巧みで
日本の用途地域のルールは、日本の文化がなければ成り立たないと思う。
日本人は、他人やその人の財産をすごく尊重するんだ。いつもそうとは限らないけど、これがうまくいく場所は、世界でもあまり思いつかないよ。
・海外の反応
(記事より)「我々は鉄道会社ですが、自分たちを“街をつくる会社”だと考えています。たとえばヨーロッパでは、鉄道会社はターミナルを通じて都市と都市を結ぶだけです。それがこの業界ではごく普通のやり方ですが、私たちがやっていることはまったく違います。まず街をつくり、そのうえで公共設備として駅と鉄道を加え、街と街を結ぶのです」
まさにこれだと思う。経済モデルが、鉄道の開発を後押しする仕組みになってるんだ(もちろん、アメリカだとこのモデルがうまくいきにくい文化的・法的な枠組みも一因だけどね)。
鉄道会社は目的地での経済活動にも関わってるから、移動を可能にすることで、そこからさらに価値を引き出せる。
たとえば、鉄道会社がスタジアムやコンベンションセンターの一部を所有してたらと想像してみてほしい。そうすれば、その「拠点」へのアクセスをもっと増やそうっていう経済的な動機が生まれるよね。
・海外の反応
日本の公共交通はいいけど、スイスのシステムにはかなわないよ。
大都市以外では路線がまばらで、それなりに大きな町同士でも、数時間に1本の全席指定の列車でしか結ばれてなくて、しかもそれが何日も前に満席になったりする。
デジタル化がほとんど進んでないのも驚きだね(予約は駅の機械でしないといけない)。
他にも、東京の公共交通が深夜0時に完全に止まっちゃうとか、不便な点がある。
それに比べて、スイスの国営の鉄道網は、ほぼすべての集落、山奥の村のほとんどにまで実用的な交通手段を届けてる。
運賃もそこまで変わらないのは意外だよ。両国の給料にはかなり差があるのにね。
・海外の反応
>>日本の公共交通はいいけど、スイスのシステムにはかなわないよ。
ネットでいくつか調べてみたけど、鉄道システムを比べると、いつも東京が1位みたいだよ。スイスはときどき3位に入るくらい。
東京が1位に選ばれる理由は、利用率、安全性、時間の正確さみたいだね。
深夜0時に公共交通が止まるのは、人によっては不便かもしれないけど、線路のすぐ近くに住んでる人にとってはありがたいことなんだよ。
・海外の反応
日本の鉄道はすばらしいよ。
そうなってるのは、労働者の賃金が低いから、会社が人を多めに雇えて、1時間ごとに手すりを拭いたり、トイレを完璧にきれいに保ったりする人員を置けるからなんだ。
電車はすごくきれいで安全だから、ますますみんなが使うようになって、そのうち誰もが使うようになり、他の交通手段にはお金が回らなくなる。
労働者が低い賃金でも暮らしていけるのは、物価が安いからだよ。日本では、本当にすごくおいしいポークカレーの食事が8ドルくらいで食べられる。それだけなんだ。
アメリカはその逆。賃金は高いし、食費や家賃もすごく高い。だから高い料金を取らざるを得ない。
でも料金が高すぎるとみんな他の手段を探すようになって、利用者が減る。すると人員を削るから、汚くて手入れもされてない危ない場所になっていく。悪循環だよ。
・海外の反応
鉄道の安全のために日本で使われてる「指差喚呼」を、AI(LLM)の作業に取り入れようとしてて、それなりにうまくいってるよ。
理屈の上では、手間はかかるけどいいやり方のはずなんだ。
・海外の反応
一言で言えば、日本人の献身だね。
日本人は自分の国にとても献身的なんだ。そこを一番尊敬してる。それに、すごく勤勉でもあるよね。
・海外の反応
東京の電車は最高だよ。
・海外の反応
すばらしい記事だけど、日本がみんなのためになる理にかなった規制を選べたのは、日本の「和」の文化が大きいってことは無視できないと思う。
自分たちの国では、ごく当たり前の土地利用の改革ですら、なかなか通らないんだ。既得権益を持つ人たちが、全体にとってマイナスでも、その権益を手放したがらないからね。
